1.【受講者の悩みや問題】
全社戦略と事業戦略の違いが分からない(本社と事業部の視点の違いが分からない)
本部や親会社からの指示や戦略について理解することが難しい。会社全体の方向性(中期経営計画など)を考える必要があるが、どう考えたらよいか分からない/これで良いのか不安だ
事業ポートフォリオの枠組みについて、説明は分かっても実際の意思決定に活かせない。M&Aをして事業買収してもシナジーが発揮できない
全社組織について、どのように設計すればどういうメリットがあるのかが分からない。
株式投資をする際に多角化している企業の企業分析をして経営戦略を評価したいが、どう考えたらよいかわからない/着眼点が分からない
そんなあなたのために、このコースを作りました!
2.【このコースの特徴】
1.【受講者の悩みや問題】
全社戦略と事業戦略の違いが分からない(本社と事業部の視点の違いが分からない)
本部や親会社からの指示や戦略について理解することが難しい。会社全体の方向性(中期経営計画など)を考える必要があるが、どう考えたらよいか分からない/これで良いのか不安だ
事業ポートフォリオの枠組みについて、説明は分かっても実際の意思決定に活かせない。M&Aをして事業買収してもシナジーが発揮できない
全社組織について、どのように設計すればどういうメリットがあるのかが分からない。
株式投資をする際に多角化している企業の企業分析をして経営戦略を評価したいが、どう考えたらよいかわからない/着眼点が分からない
そんなあなたのために、このコースを作りました!
2.【このコースの特徴】
しっかり5時間の動画コースで全社戦略の大きな枠組み(事業ポートフォリオの設計とシナジーマネジメント)を学ぶことができる。ポートフォリオに関しては、理解を深めるための実践的な演習も用意されている。
事業ポートフォリオについて、BCGのPPM(商品ポートフォリオ・マネジメント)の枠組みだけでなく、より実践的な研修成果を踏まえた多角的な内容としている。実務においても参考になる切り口での提供となっている。
シナジーマネジメントについて、縦のシナジー・横のシナジーを分けたうえで、どの方向性のシナジーが発揮されやすいかについて指摘している(逆にシナジーが生まれにくい方向性への注意喚起も)。
豊富な事例をもとに、様々な企業がどのように全社戦略に取り組んでいるのかについてイメージがもてる
※全社戦略にフォーカスをしているので、事業戦略そのものは扱いません。事業戦略を学びたい方は、他のコース(例えば「はじめての経営戦略論 ~勝てる市場を選び、勝つための強みを作る!4時間半で身に付けるビジネスパーソンとしての戦略眼」など)をご受講ください。
→ 詳しくは補足事項をご参照ください
3.【カリキュラムの概要】
第0章:はじめに
第1章:全社戦略の必要性と条件
第2章:事業ポートフォリオの設計
第3章:シナジーマネジメント
第4章:全社戦略の事例と変革手法
■ 補足事項
基本的に事例は2024年度(コース作成時の最新情報)までのものを使っています
全社戦略の理解にフォーカスしていますので、事業戦略そのものは扱いません。また、ある程度の事業戦略の知識、ファイナンスの知識は前提としている中級者向けのコースとなりますのでご注意ください。
コースの目的と全体像を確認します。また、コース成功の条件について、以下の点をお伝えします。
・楽しく取り組むこと
・戦略は目標達成のための手段に過ぎない。目標達成のための選択肢(自由度)を増やすという意識を持つこと
・正解があるわけではない、状況が変われば戦略も変わるという柔軟性を持つこと
まずは全社戦略の必要性から始めましょう。あらゆる事業は成熟していくものです。それでは企業として成長し続けるにはどうすればよいのでしょうか?ここに全社戦略が必要になる基本的な理由があります。
それでは「成熟市場であっても競合からシェアを奪えば成長できるはずだ(加えて、シェアをとれば収益性も上がるはずだ)」という主張に対してはどう答えるべきでしょうか。ここでは経営戦略における最重要項目といっても過言ではない、市場の段階と戦い方の変化について解説します。
次にリスク分散という観点から多角化を考えます。企業にとってみれば事業を分散することは収益や売上高を安定させる働きもありそうです。一方、債権者や株主の視点から見るとどう評価されるでしょうか。立場によってとらえ方が変わることを理解しましょう。
■扱う事例
・Dow Dupont
・United Technologies Corporation
・三井住友トラストAMの菱田社長の話
ここで第1章のまとめとして事業拡大・多角化の条件を押さえ、戦略論の観点から全社戦略の論点を整理しましょう。競争力をつけるという観点からは市場選択と経営資源の獲得という2つの潮流があるわけですが、全社戦略への対応としては事業ポートフォリオの構築とシナジーマネジメントということになるでしょう。2章以下の見取り図を押さえましょう。
ここでは参考までに、成長性に関する研究を紹介します。過去に成長してきた企業の特長はなんなのか、外してはいけないポイントは何なのかを押さえましょう。この点は第4章でも再度振り返ります。
ここからは事業ポートフォリオの話に入ります。まずは導入として近年ポートフォリオを大きく変化させている日立製作所の事例を見ながら、全社ビジョンの重要性を確認しましょう。
■扱う事例
・日立製作所
まずは事業ポートフォリオの議論の嚆矢となったボストンコンサルティングのPPMについて学びます。今なお引用されることの多いフレームワークですが、もともとのコンセプトを正しく理解しておく必要があります。キャッシュインとキャッシュアウトの関係についてしっかり理解しておきましょう。
次にBCGマトリックスを受けてマッキンゼーがGEとともに開発したビジネススクリーンというポートフォリオマネジメントの枠組みを学びます。「選択と集中」というワードはここから始まるなど、その後に大きな影響を与えたものですので、コンセプトを押さえておきましょう。
■扱う事例
・GE
ここでPPMについて実践的な演習を行いましょう。富士フィルムのポートフォリオを見ながら、各事業をどのように評価すべきか、またフィルムや磁気テープのような成熟産業をどのように扱うか、意思決定者になったつもりで判断してみましょう。
■扱う事例
・富士フィルム
富士フィルムのポートフォリオに関する解説です。
次にもう一つ、オリンパスのポートフォリオについて考えてみます。従来から赤字が続いていた映像事業(カメラ)をどうするか、また祖業でもある科学事業(顕微鏡)をどうするか、皆さんなりの判断を行ってください。
■扱う事例
・オリンパス
オリンパスのポートフォリオに関する解説です。
事業ポートフォリオの歴史の最後として、一世を風靡したPPMですが、現場からの強い批判もあります。また、実際に実行に移すことが躊躇われるということも多いでしょう。どういう批判なのか、考えていきましょう。
ここから具体的に事業ポートフォリオの設計に入ります。まずはポートフォリオの基本単位である戦略的事業単位について考えましょう。
■扱う事例
・NTTの組織再編
事業ポートフォリオを考える際、あまりに単純化して考えても、また複雑に考えすぎても難しいものです。ここではいくつかの切り口ごとにポートフォリオを考え、それらを統合して考えるというアプローチをとりましょう。まずは市場の魅力度、市場における利益のポテンシャルから見ていきます。
次の切り口として、自社がその市場においてしっかりと価値創造できているか、要するに財務的に健全なパフォーマンスを出せているかという実際的な切り口を考えます。顧客に価値を出せているのであれば収益が出ているはずです。逆に価値が出せていなければ収益性が悪いということになるでしょう。調達コストとの比較でリターンの水準を考えましょう。
3つ目の切り口として、従来のPPMでは評価できなかったシナジーの有無(同一企業内にいる意味)について考えます。定量的に図ることは難しいですが、事業当事者に対して「シナジーを感じるか?」というヒアリングをして見える化することは可能です。縦のシナジー、横のシナジーに分けて考えてみましょう。
最後に、なかなか定量化が難しいのですが、リスク・リターンの観点からもポートフォリオを考えてみましょう。どのくらいのリスクを秘めているかは各事業によって異なるはずで、求めるリターンに対してリスク量は適切かを考えることはポートフォリオとして非常に意味があります。詳しくは専門的にモデリングする必要がありますが、ここでは考え方を押さえましょう。
参考までに、リスクの見える化について、VaR(Value at Risk)という考え方を紹介します。リスクをいかに見える化して経営に活かしていくかは長らくの課題です。是非参考にしてみてください。
ここまで4つの切り口を紹介してきました。これらを統合して考えたとき、各事業にどのような評価・判断を与えたらよいのかを考えましょう。演習問題もありますので、ご自身なりに評価を書いてみてください。
演習問題の解説です。
今までは個別事業をどう評価するかという話でしたが、ここからはポートフォリオ全体について考えていきます。まず重要なことは、自社としてどのような戦略的な方向性を取りたいのかという大きな意味での市場選択でしょう。それに合わせて各事業の役割が決まるはずです。
■扱う事例
・クラレ
次に、運営上の方向性、オペレーショナルな意味での方向性を考えます。どんなに求める戦略的な方向性があったとしても、ない袖は振れません。手元のキャッシュの状況や、人員の状況によってそれほど大きく成長に舵を切れないということもあるでしょう。あるいは投資に振り切れないこともあるはずです。長期的に売上高をこうしよう、キャッシュポジションをこうしたい、という思いがあるとき、それにしたがって各事業の役割が決まってくるはずです。そうした点から各事業に割り振る標準戦略を考えましょう。
ここでポートフォリオ・マネジメントという議論の戦略的な意味合い、なぜ経営層に大々的に受け入れられてきたのかという点をまとめておきましょう。複数事業を行う上での経営判断をどうしたらよいか、PPMの果たしている役割を改めて押さえます。
ここからは発展的に、VUCA時代のポートフォリオということで、事業単位ではなく、取り組み・施策単位(イニシアティブと呼んでいます)でのポートフォリオを考えようというアイデアを紹介します。実際、90年代から使われてきている手法であり、今なお有効といえるでしょう。自社において最重要な取り組みを15~20個洗い出し、それの入れ替えを行っていくこと、それによって不確実な時代にも対処していこうという考え方ですので、ぜひ押さえておきましょう。
POIのポイントは事業の新陳対処を早く回していくことにあります。Unfamiliarな施策をこなしていくとすぐにFamiliarになっていきますから、また新しいUnfamiliarな施策を立ち上げなければなりません。この入れ替えを普段に回していくこと、大変ですが、それこそがPOIの眼目である点もぜひ理解してください。
■扱う事例
・IBM
ここからはシナジーマネジメントの話に移ります。親会社や本部機能による価値創造という意味でペアレンティング戦略といったりしますが、複数の事業にどのように関与・介入して付加価値を上げていくかという話になります。それらをシナジーと呼ぶとしたとき、親会社からの介入による価値創造を縦のシナジー、事業間の相互関係から生まれるものを横のシナジーとして整理していきます。
■扱う事例
・不二越
まず縦のシナジーに関してですが、なによりもどの程度事業会社に対して関与・介入するのかという大きな方針を決めなければいけません。それをペアレンティング戦略といいますが、組織構造もそれによって変わってきますので、どのような形で自社がシナジーを生み出していきたいのかをまず整理しておきましょう。
■扱う事例
・大塚商会
企業全体の組織をどのような観点からつくるかも全社戦略の大きなポイントでしょう。ここでは基本的な事業別・機能別・地域別組織のメリット・デメリットを押さえながら、複合的な組織構造についても考えましょう。
■扱う事例
・トヨタ
・パナソニック
・花王
全社戦略については統合だけがポイントではなく、あえて分離させるということもありえます。ここではカルチャーをあえて分離させることで成功へ導くという事例を紹介します。
■扱う事例
・トヨタの工販分離
・JSRの本社移転
チャンドラーの「組織は戦略に従う」という命題に対し、アンゾフの「戦略は組織に従う」という命題もあります。今回、組織について考える中でそれらがどういう意味なのか、改めて考えましょう。
次に横のシナジーの発揮を考えます。事業部がつながることで新しい付加価値を生むというのは、特にM&Aで言われることですが、実際のところなかなか実現が難しいテーマでもあります。ここではまず導入として成功事例と見えるものを紹介しておきます。
■扱う事例
・日立製作所の鉄道部門
・市光工業とヴァレオの提携
・ソニーの経営人材育成
ここからは横のシナジーの実現が難しいという意味で、失敗事例を紹介します。主にアメリカの事例を紹介しますが、似た事例は日本にも多く存在します。どういうところにシナジーの幻想があったのか、皆さんなりに考えてみてください。
■扱う事例
・JCペニー(百貨店)
・ユナイテッド航空
・ユニオン・パシフィック鉄道
・ユナム(保険)
・AOLとタイムワーナー
規模の経済に関しては自然な拡大であればうまくいくかもしれませんが、M&Aなどによって実現するのは意外と難しいものです。量が増えるからコストが安くなる、という主張が本当かというのは改めて問い直してほしいテーマです。
■扱う事例
・ダイムラー・クライスラー
さらに、事業間のシナジーを発揮させようとする努力そのものがコストになるケース、あるいはデメリットを生むケースも存在します。事業間の横のシナジーというものは予想以上に色々なコストがかかるという事実をしっかり押さえましょう。
シナジーマネジメントの最後に、多角化の雄であったGEについて紹介したいと思います。GEのジャック・ウェルチといえば「伝説の経営者」と呼ばれ、日本でも大いに参考にされた経営者です。GEは直近で3社分割され、専業特化する道を選びましたが、ジャック・ウェルチは多角化によるシナジーをどのように考え、組織をどうとらえたのか、改めて振り返りましょう。
※ジャック・ウェルチ:GEの元CEO(在任:1981-2001、2020年3月逝去)
■扱う事例
・GE
今までの議論の応用として、総合的に全社戦略をどう考えていけばよいかについて入っていきましょう。実際のところ市場選択をどうするのか、コア・コンピタンスにしたがってといっても難しい面もあろうかと思います。具体的な事例を見ながら考えていきましょう。
■扱う事例
・シマノ
・BIC
・レイセオン
・味の素
・ボストン・サイエンティフィック
ここから日本で高成長・高収益を達成している3社の全社戦略の流れを見ていくことによってエッセンスを学んでいきます。まずは化学業界での最強企業である信越化学工業です。この企業は金川社長時代に大きく成長を実現しており、多くは金川社長の経営戦略を見ていくことになります。
■扱う事例
・信越化学工業
信越化学工業の成長の背景について、経営の考え方を押さえます。
次に、ポートフォリオ戦略の実践例としてのHOYAを紹介します。今の成長の礎を作ったのは水野社長ですが、その経営観や市場選択の理由などを押さえましょう。
■扱う事例
・HOYA
参考として、キヤノンの技術の父といわれた鈴川氏が新商品の開発にあたってどのようなスタンスをとっていたのかを紹介します。自社における商品開発、あるいは市場参入の参考になるはずです。
ここまでのまとめとして、全社戦略として成長を実現するための大筋について整理します。複数事業において成功し、成長を実現するのは容易なことではありませんが、ポイントは「思考の抽象度を上げて。シンプルに考える」ということです。ここまで紹介した歴戦の経営者の考え方は極めてシンプルであり、そして徹底しています。複雑なものを処理するとき、そのままではなく、やはり視点を高くしてとらえていく必要があるはずです。
■扱う事例
・シマノ
・スクウェア・エニックス
ここからは事業拡大に関する手法の解説です。まずは海外進出ですが、輸出から現地法人の開設・M&Aまで様々な選択肢があります。自社にとって何が最適なオプションか、必ず複数案を検討しましょう。
次に提携・アライアンスのポイントを紹介します。単純な業務提携から資本提携まで様々な形態がありますが、単に提携するだけでは何も生まれません。提携を成功させるためのポイントをお伝えします。
■扱う事例
・トヨタとソフトバンクの提携(モネ・テクノロジーズ)
・トヨタとNTTの提携
・トヨタとKDDIの提携
次にM&Aのテーマに入ります。まずはプロセス全体を大きく押さえておきましょう。M&Aの端緒は様々ですが、どのタイミングで何が行われるのかをあらかじめ知っておくとスムーズに進めることができるはずです。
M&Aは、近年では事業拡大の主要な手段という認識が一般化しましたが、やはり成功に導くには一定の条件が必要です。実際のところ失敗ケースの方が多いM&Aですので、何がポイントなのかを簡単に押さえておきましょう。
■扱う事例
・パナソニック(松下電器産業)
M&Aにおける失敗例をいくつか紹介します。クロスボーダー(海外)M&Aは難しいこと、またトップダウンで進めてしまって複雑化しすぎること、子会社までのデュー・ディリジェンスができなかったケースなど、いくつかパターンを知っておきましょう。
■扱う事例
・日本郵政のトール買収/キリンのスキンカリオール買収/第一三共のランバクシー買収/NTTコミュニケーションズのベリオ買収/NTTドコモの海外M&A案件
・日産/LIXIL
・LIXIL/東芝
さいごに、事業売却について考えます。どうしても「勝った負けた」でとらえがちですが、買収するという判断がある以上、売却するという判断もあるものです。自分が買うということは、相手は売るという判断を吉としたのでしょう。事業売却によって社員が幸せになる可能性もあり、選択肢として排除しないよう、いくつかの考え方や好事例を紹介します。
■扱う事例
・古川グループ(古川電気工業/富士電機/富士通/ファナック)
・旭化成建材
・中外製薬
全体のまとめを行います。全社戦略は事業戦略よりも複雑性が高いからこそ、シンプルに考え、判断することが必要です。また、その判断には組織に大きな影響を与えるものもあり、人的資本に対する洞察も欠かせません。企業全体としてどのように成長したいのか、ビジョンを作り、そこに向かって果断即決で意思決定を行っていく必要があるでしょう。是非経営の定石を押さえ、社会に大きな価値を生み出していくため、本コースを活用していただければと思います。
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